ラストシーンは絶対に泣くなぁ。
数年前の作品なんですが今週の昼休みは休憩室でこれを見てました。
なんと言っても、斉藤千和さん演じるオリジナルヒロイン・茜雫(せんな)が良いですな。
ストーリー
尸魂界(ソウル・ソサエティ)での抗争後、引き続き死神代行を務める一護と、再び現世に派遣されたルキアの前に、空座町で欠魂(ブランク)と呼ばれる認識不能の霊生物が発生する事態が起き、尸魂界では空に現世の景色が映し出される。これらの「世界崩壊」の前触れとされる現象は全て厳龍(がんりゅう)率いる勢力・ダークワンによるものだった。
そんな中、一護とルキアは茜雫(せんな)という謎の死神の少女と出会い、一護は茜雫に振り回される羽目になる。そして尸魂界も日番谷冬獅郎を現世に派遣するなど対策に努めていた。やがて一護と死神達は茜雫に関する重大な秘密を知ることになるが、その矢先茜雫がダークワンに連れさらわれてしまう。
ダークワンに捕らわれた茜雫を助けるため単身叫谷に向かう一護。一護を助けるためにルキア、恋次、護廷十三隊の死神達も叫谷へ集結。
「世界崩壊」まであと1時間。かくして死神達とダークワンによる世界の存亡をかけた戦いが始まった。(wikipediaより)
以下、印象に残ったシーンを断片的に切り取っていきます。
・街中で初めて欠魂と遭遇し戸惑う一護たちの前に現れた謎の少女・茜雫。
〈夕闇に誘え、弥勒丸! by 茜雫〉
始解して欠魂たちを吹き消していきます。
・ショッピングモールで一護とデート(?)の最中、姿を消す茜雫。その後、夕焼け空をバックに空中に張られた電線の上を渡る茜雫の様子はどこか物悲しいです。
〈安田大サーカスも見守る中空中散歩をする茜雫〉
・現世と尸魂界が衝突し世界が消滅するまで1時間。叫谷で一人ダークワンの面々と戦う一護の救援に駆けつける死神たち。山本総隊長の命令では叫谷への援軍は禁止だったんですが、一護と関わりの深い面々は来てくれました。
〈援軍到着〉
中でも剣八の強さとルキアのピンチに現れた白哉の見せ場はピカイチでした。
〈舞え、袖白雪!初の舞・月白!! by ルキア〉
〈誇るが良い。私の卍解を受けて逝けることを。散れ、千本桜景厳。 by 白哉〉
・首領・巌龍の前に苦戦する一護。人間ですらない茜雫のために何故戦うのかと嘲笑う巌龍に、自分の信念をぶつける一護の姿はこの映画で一番の見せ場です。
〈どうしてそんなに必死になる?
思念珠など単なる記憶の集合体。生き終えた残骸に過ぎぬものを。 by 巌龍〉
〈そんなことはねえ!!茜雫は今ここにいる!!不安で怖くて、助けを求めてる。〉
〈俺は・・・それを守るって・・・俺の魂に誓ったんだ!!!! by 一護〉
しかし、既に阻止限界点を越えていた現世と尸魂界は接近する速度を緩めません。
〈終わらない危機〉
その様子を見ていた茜雫は自分を構成する欠魂(ブランク)のエネルギーを爆発させて二つの世界を引き離すことを決意。自分の存在よりも一護たちの生きるこの世界を守りたいと叫ぶ斉藤千和さん茜雫の姿は美しすぎです。
〈世界が無くなったら・・・一護も消えちゃうから・・・。そんなの、嫌だよ!
止めろ!!お前はこれから・・・!! by 一護〉
〈私より・・・!!一護が死ぬのが嫌なんだよ!! by 茜雫〉
・茜雫の存在そのものを使って救われた世界。一護は最早、目も見えない茜雫を背負って、朝もやに包まれた街を進みます。
〈朝もやの中で〉
その目的地は茜雫の記憶にある自分のお墓。墓に刻まれた名前で自分が世界に存在した証を確かめることが茜雫の最後の望みでした。茜雫の指示する墓碑に記された名前を確認し、しっかり茜雫の名前が刻まれていることを伝えた一護。
〈名前・・・ある?・・・ある?
ああ。あるぜ。お前はこの町で生きてきた。家族もちゃんといた。 by 一護〉
それを聞いた茜雫は安心して消えて行きました。
〈あったかい。また・・・逢えるよね。 by 茜雫
何言ってんだ。当たり前だろ・・・。 by 一護〉
茜雫が消え、膝を着く一護に今回の記憶の全てが数時間後に消えると伝えに来たルキア。
〈あとわずかで茜雫に関わる全ての記憶は我々から消えるだろう。
元々有り得ない者の記憶が残ることは無い・・・。 by ルキア
あとわずかだが、今はまだ・・・あいつの声が聞こえる。 by 一護〉
あまりに寂しい結末でした。特に、茜雫の最後の笑顔は涙だだ流しになっちゃいました。
この映画のタイトルである『MEMORIES OF NOBODY』=『誰のものでもない記憶』という言葉。最後まで見終わったら2つの意味があることに気付きました。
様々な時代や生活、複数の父親・家族の混在する茜雫の記憶。これがまず一つ目の『誰のものでもない記憶』ですな。実際に誰か特定の人の記憶でない思念珠としての記憶って意味で。
もう一つは、この茜雫に関わる事件の全てが皆の記憶から失われていることから今回のエピソードそれ自体が『誰のものでもない記憶』になっちゃったってことですね。二つ目の意味の方が大げさですが心にジーンと来ちゃいました。
主題歌『千の夜をこえて』が流れた後、橋の上で風に飛ばされてきたリボン(デートの時に茜雫にプレゼントしたもの)をつかんだ一護。その瞬間にすれ違った少女は・・・!!みたいなラストシーン。
〈この少女は・・・?〉
この映画は名作だと思います。