けんちーのアニメ中心生活ブログ改

『フルメタル・パニック!アナザー3』読了。

多分、ここにお前がいるから―――だと思う。




昨日読んだフルメタル・パニック!アナザー3』の感想をちょっとだけ。




第一話『奇妙な客人』
前巻で菊乃たちテロリストの機体を新型AS『ブレイズ・レイブン』に乗って、退けた達哉。それ以降、アデリーナの心中はもやもやしております。

自分のピザには大量のマヨネーズ、
  そして、腹いせで達哉の肉じゃがに大量のマスタードを。



でまぁ、本題は、以前に達哉たちと知り合い、ゴチャゴチャとはいえ演習で達哉に敗れたアラブの王子様・ユースフ一行の襲来と。
マオの会社に訓練に来たんですけど、最終的には達哉(シャドウ)とユースフ(派手なユースフ専用ヴォルフ)のタイマン勝負に。戦闘はほぼ相討ちでしたが、皇子の意地がわずかに勝利を取らせました。で、その皇子のガムシャラな一面が以前の自分の姿に重なった達哉は素直に自分の負けを宣言。すっかり、皇子と馴染みました。


その決闘でまた皇子としても成長したユースフは側近のハッサンとその娘で侍女のサミーラに今までの想いを込めて感謝の意を示し、何だかんだでマオの会社の一員となりました。

皇子、レギュラーキャラに



ユースフのヴォルフのマントに関して、誰かがニコ生のコメでクロスボーンガンダムのA.B.C(アンチビームコーティング)マントじゃあるまいし。』って書いてましたが、意味ありましたね。なんか、防爆仕様のマントで強力なボクサー(AS用ショットガン)でも一発なら防げると。
あと、もやもやしていてもリーナはマヨラーですね。ピザにもダブルクロスでマヨネーズをかけると。それに関連して、数日前の賀東招二出演ニコ生でもお互いの肉じゃがやイチゴに尋常でない量のマヨネーズをかけあうという地獄絵図が展開されてましたがw(連帯責任に付き関係スタッフ全員で美味しくいただいたそうです。)





第二話『THE PEACH BOY』
陣代高校に戻って達哉の文化祭の話。


クラスの英語劇で『桃太郎』を演じることになった達哉が、幼馴染みの楓の提案でリーナを文化祭に招待します。
で、リーナを呼んだはずが、クララとユースフ一行まで付いてきて。


ユカリ(達哉の妹)のクラスの喫茶店にやってきた一行。そのうち、ユースフが本場のアラビアンコーヒーを淹れたり、リーナとクララがメイド服姿でウエイトレスやったりで店は超繁盛。ユースフ一行はもう完全にレギュラーポジションで馴染み過ぎですなw

あー、クララ可愛いな

『まあ、つれないことをおっしゃいますのね、達哉さん』
『お、お前・・・』
知った顔だった。
決してここでは会うはずのない少女だった。
『わたくし、あなたにお会いしたくて参りましたのに』
端正な顔に浮かんだ柔和な微笑が、まるで悪夢のように達哉の脳髄を苛む。まるで怯えるように、達哉は少女の名を口にした。
『三条・・・菊乃』


席に一人ポツンと残された達哉の正面に座る影。何と前巻で達哉と殺し合いを繰り広げたテロリストの三条菊乃とその弟でした。
普通に達哉たちに逢いに来たみたいで、リーナにも挨拶して去って行きましたが。菊乃は自分を破った達哉に惚れたみたいですね。達哉に自分の『初めて』を捧げることに決めたみたいです。
ま、エロい言い回しをする菊乃の言なんで、訳すると、この『初めて』は初人殺しのことなんですが。物騒!!



菊乃たちが去って行った後、達哉たちの劇の鬼役の二人が怪我をしたと伝令が。それを聞いた楓はリーナに代役を依頼。菊乃たちを探してたこやき食べてた(!)リーナを引っ張って来ました。
で、楽屋にやって来たリーナと達哉が見たのは、自分からもう一人の鬼役を志願してきた菊乃の姿。
学校に仕掛けた爆薬の起動スイッチをチラつかせる菊乃を見て、二人は緊迫しながらも劇は始まりました。

(何よりも上にかけられたマヨネーズが素晴らしい。) by リーナ



ちなみに、鬼の姿は大幅な衣装変更により簡単言うとラムちゃん衣装になりました。で、最後は、鬼の色気に目のくらんだ家来の猿・犬・雉が、桃太郎(達哉)に襲いかかって激闘の結果、桃太郎敗北で鬼に献上されて終了。大盛り上がりで劇は終わり。
菊乃はスイッチがただの照明のスイッチだったことを明かして去って行きました。

ニコ生で賀東さんが『これはちょっと見せられないなぁ。』とか言ってましたが、コレですねw


言うなりアデリーナは、早足でつかつかと歩き出した。
『お、おい、何だよそれ』
『ついて来るな!!』
らしくない大声に、達哉の足が止まった。
『頼むから、来ないでくれ・・・』
消え入りそうな声でそれだけを告げ、アデリーナは走り去る。突然の修羅場に周囲の視線が集まる中、達哉はその後を追うことも出来ずに呆然と立ちつくしていた。


劇が終わって、やっといつものアデリーナらしくなってきたところに、ブレイズレイブンの開発者である溝呂木から『正式なオペレーターを達哉に決定する』とのメールが。一瞬で表情を青ざめたリーナは、そのまま、逃げるように学園祭を出て、アメリカへと帰って行きました。




第3話『祭りの後に』
アメリカに戻ったリーナは溝呂木に詰め寄ります。
というのも、巻の冒頭で行われたブレイズレイブンのテストパイロット選考で、トップを取ったのはリーナ。次点がユースフで、達哉は開始直後にブーストを聞かせてそのまま地面に頭から突き刺さり、犬神家状態になっただけだったんですね。
ま、溝呂木が達哉を選んだのは、前巻でのテロリスト相手の突発的な実戦・・・そのデータがあったためとすぐにAS-1の二号機がクランクアップするんでそっちをリーナの搭乗機にするつもりだったからと。




暗い気持ちのままAS-1の二号機と共に基地へ戻った達哉。その直後、リーナはAS-1同士の模擬戦を要請します。
その模擬戦はあっさりとリーナが制して終了。しかし、その直後リーナは模擬戦用のダガーの鞘を破り裂き、狂ったように達哉に襲い掛かります。


四度目の交差。繰り出した二号機のカッターは、またもや一号機に損傷を与える。
『そんなに俺のことが嫌いなのかよ!?』
『――――』
通信機から響いた達哉の声に、アデリーナは今さらながら動揺した。
新潟での出会い―キャンプでの訓練―ラシッドでの初任務―東京での日常―そして、〈ブレイズ・レイブン〉の戦い―
頭がグチャグチャになって、何もわからなくなる。
(君のせいだ)
悩みも、迷いも、今の暴挙も、全ては達哉が自分の前に現れてからだ。
(全部、君のせいだ)
その思いが、アデリーナを現実に引き戻す。
『ああ、嫌いだとも―――』
だから、そう答えた。


『私は、君が大嫌いだ!!』
アジャイル・スラスタが、最大出力で吼えた。


リーナは、家族も日常も小さいころの紛争で失って18年間ずっと戦い続けてきて、今のスキルを身に付けたわけですよ。それなのに、日常を失っていない状態で数か月訓練しただけの達哉にひょっとしたら自分は負けるかもしれない。それが、リーナには耐えられなかったんですね。クールなように見えても、リーナも普通に18歳の女の子だったと。
そして、達哉は他人のそういう嫉妬の心に鈍いところがあって、文化祭の後夜祭で幼馴染みの男友達・武村健司からそのことをきつく言われて気にしていた・・・そういう場面です。



灰色の瞳が、達哉をじっとにらむ。紅潮した頬を流れ落ちているのが、果たして雨なのか涙なのか、達哉には分からない。
『―――――ッ!!』
その顔を見て、達哉は息を止めた。
さまざまな感情がない交ぜになり、ぐちゃぐちゃになったその顔。怒っているような、悔やんでいるような、恥じているような――
『リ、リーナ・・・』
それは文化祭の後夜祭で、健司が見せた表情とよく似ていた。
『言ったはずだぞ!わたしは、君が大嫌いだ!!』
達哉は思わずアデリーナに手を伸ばす。だが、その手を激しく振り払った瞬間――アデリーナは濡れた装甲版で足を滑らせた。


決闘は絶体絶命の状態からの巴投げ→そして、自身の機体を弾丸にしたフルブーストの体当たりにより達哉が勝利。ボロボロの二号機からリーナを助け出そうとした達哉は、リーナもろとも地面に落ちちゃいました。
怪我は無かった二人。地面の上でリーナは達哉に馬乗りになります。



うつむいたアデリーナを見上げながら、達哉はポツリとつぶやいた。
『そんなに、俺のことが嫌いか?』
『嫌いなわけないだろう・・・ばか』
『・・・・・・』
言ってることが、さっきと違う。
『なぜ君は、こんな世界に来たんだ。帰る家だって、待っている人だって、君にはいるというのに』
ポツポツと、アデリーナは言葉を続ける。
『そうだな・・・』
達哉自身、何度も考えたことだ。


リア充爆発しろ!!・・・急に、デレましたがw



PMCのインストラクター、そしてASオペレータ―――確かに実戦には出ないというのが建前とはいえ、場合によっては命を脅かされかねない危険な仕事だ。そのことは、何度も思い知らされた。
俊之やユカリ、楓に健司。家族や友人を置き去りにすることへのためらいもある。
『多分―――』
『・・・・・・多分?』
『多分、ここにお前がいるから――だと思う』
『わたしが・・・?』
驚いたような、あるいは戸惑ったような表情で、アデリーナは顔を上げた。
いつの間にか雨は止んでいた。雲の切れ目からさっと金色の陽光が射し込み、アデリーナの姿を照らす。
(綺麗だ・・・)
白い肌も金の髪も、雨水と泥で汚れ、クシャクシャになっている。だがそれでも達哉の目には、今までで一番アデリーナが綺麗に見えた。



リア充爆発しろ!!
この後、リーナも思い悩むこともあれば、ドロドロとした嫉妬を抱くこともある一人の女の子なんだと認識した達哉。割愛しますが、このままの姿勢でキスの寸前までいって・・・空気読まないユースフに邪魔されますが。
ちなみに、ユースフは『・・・若、少し空気読め。』と、サミーラ&ハッサンに連行されていきましたw





うん、ここまで。いや、ユースフ一行が完全にレギュラーになったのは良いですな。そんで、アデリーナと達哉の関係が完全に『雨降って地固まる』状態と。このまま、アデリーナがもやもやした状態で次巻へ・・・とかじゃ、嫌ですからね。えらい、ラブラブになりかけましたけど、これは気持ちよく読み終えましたよ。
で、これで、メインの3人に専用機が出来ましたね。青色のブレイズ・レイブン紅白の二号機、さらに角&マント付きのユースフ専用ヴォルフ・・・えらい派手ですなぁw ま、宗介もアーバレスト→レーヴァテインという専用機を持ってましたが。いやいや、次巻も楽しみです。


フルメタル・パニック! アナザー3 (富士見ファンタジア文庫)

フルメタル・パニック! アナザー3 (富士見ファンタジア文庫)

結局、普通の本屋で買った。


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