その主、見放される。
パリ万博会場で少女のような姿の女王と対峙し、自分の両親を無惨に殺したのが女王の命に従ったアッシュだと知ったシエル。
〈愛する夫君とともに生きられるようにと、
私は・・・陛下の体に夫君の体を繋いだのです。〉
〈あなたに純白の来世を。シエル・ファントムハイブ。 by アッシュ〉
〈坊ちゃん・・・最後になるかもしれませんね。さぁ、命令を。〉
〈アッシュを殺せ。
それだけですか・・・?
女王を・・・殺せ・・・!! by シエル
御意。 by セバスチャン〉
シエルは最後の命令となることを頭に置いた上で、セバスチャンに『アッシュと女王を殺せ』と命じます。
〈悪魔VS天使〉
しかし、戦いの最中、覚悟を鈍らせたシエルは命令を撤回。アッシュは女王を連れて撤収して行きました。
〈あれはただの人間。
気にする必要など、どこにありましょう? by セバスチャン
いや、ここは撤退だ! by シエル〉
その夜、シエルを寝かしつけるセバスチャンは気になる一言を残し、翌朝には姿を消していました。
〈そろそろ、お休みください、坊ちゃん。
全てを忘れ、幸せな夢を・・・。 by セバスチャン〉
一人、異国の地に残されたシエルはロンドンに戻るべく移動を開始、ボロボロになりながらも港まで辿りつきました。
一方、ロンドンのファントムハイブの屋敷は暴走を始めたプルートゥの炎で炎上・・・と。
〈一人きりのシエル〉
そろそろ、最終幕ですな。