これは会議という名の戦である。
(キャッチコピーより)
けんちー的満足度・☆☆☆★★(3.3)
8時46分。
さて、大阪ステーションシティシネマで映画観てきます。ずっと前に前売り券買ってたんですけど、なかなかタイミングが出来なくて。
13時18分。
三谷幸喜監督作品『清須会議』を鑑賞して帰ってきました。
〈その時歴史が動いた〉
ちょっとだけ感想書きます。以下、ネタバレ注意。
・まず、流石の三谷監督作品ですな。あのキャラしかないであろう大泉洋演じる羽柴秀吉、戦専門で無骨そのものだけどお市さまにやられちゃってる役所広司演じる柴田勝家、会議を動かしてるともいえる勝家の親友・小日向文世演じる丹羽長秀、利益が合えばどちらいでも付く最後までふわふわな立場の佐藤浩市演じる池田恒興。この4人の宿老を中心に超豪華キャストでただただ歴史を動かした会議を描くと。
非常に面白かったです。
〈中でも小日向さんの演技が秀逸〉
・ただ、その割に、満足度が☆3つになってるのは、今までの三谷監督作品と違って万人受けはしないだろうなぁという確信があったからです。ま、けんちーは戦国無双シリーズを全作プレイしてますし、バイクでもって、お市さまの夫・浅井長政が死んだ小谷の山頂で墓にも参ってたり、後に秀吉と勝家の合戦の舞台となる賤ヶ岳にも何度か行ってたり、秀吉と光秀が戦った山崎の戦場にも登ってたり、先日は清州城にも行ったところだったりとある程度、歴史や戦国武将を知ってるんですよね。それで、フルに楽しめたと。
共に観に行った母親もけんちー以上に歴史には詳しいので評価を聞いたら最高でした。
・しかし、三谷監督作品ゆえのユーモアをふんだんに取り込みつつも、やはり歴史を全然知らない人には厳しいんじゃないかなぁと思っちゃったんですよ。何せ、会議ですからね。これが、合戦とかのシーンが多い作品ならアクションでその辺を補えるのかもしれませんが。
・細かい描写は省いて、一か所個人的に泣いたシーンがあるんですよね。それは、清須会議が全て秀吉の思惑通りに終わって、お市の命で勝家が秀吉暗殺の忍びを派遣した夜のこと。あろうことか、秀吉はこの屋敷で唯一安全な部屋、すなわち忍びを派遣した勝家自身にかくまってもらいに行くんですね。そこでの会話が。
〈これはそのシーンでは無いけれど〉
全てを秀吉に持っていかれ、親友の丹羽長秀まで結局は秀吉に付いた・・・怒り心頭だった勝家ですが、もう流石に秀吉の面の皮の厚さに笑っちゃうんですね。そして、そこから、自分がこれからの織田家には必要のない人物であることを確認したり、何やかや話し合うと。
ここは、逆にある程度自然な様子で二人が会話するんですが、この時点で秀吉も勝家も自分たちが近い将来に今度は命のかかった戦でぶつかることを確信しており、さらには、秀吉だけでなく勝家の方もその戦で敗れて未来を失うのは自身だと分かっていたんじゃないかな〜とね。
それは、多分、深読みではないでしょう。それを思うとココだけは泣きました。
〈お市さまも勝家に心を開いたと思いたい〉
・うん、最後は、清州から去る勝家を秀吉と寧々が立てて、しばし合戦までの時間を作るもEDでは合戦の音、そして最後には上がる勝鬨の声で終わりと。
歴史をちょっとでも知ってる方には周知のとおり、清須会議の行われたほんの1年以内に、琵琶湖の北岸・賤ヶ岳にて秀吉と勝家はぶつかり合い、お市の方と共に柴田勝家は討たれるんですよね。うーん、しんみり。
〈やはり秀吉は天下人〉
・結論として、個人的には非常に楽しめましたが、万人受けはしない作品であると。そして、来年発売される『戦国無双4』が非常にプレイしたくなりましたね。
〈完〉
- 作者: 三谷幸喜
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2013/07/31
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