けんちーのアニメ中心生活ブログ改

1年以上調色全くしてない&付け焼き刃の塗板作成で、国家資格『塗料調色技能士』実技試験に挑む。実技試験内容詳細付き。(日曜日、晴れ)

今後、同じ試験を受ける日本中の同士の為に全記録を残す。

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7時01分。

 ついに来ましたね、国家資格塗料調色技能士の試験当日。

集合時間がなんと8時30分。滅茶早いんですけど。

試験会場は尼崎の関西ペイント。昨日も行った、ムービックス尼崎に行く途中の神崎橋を右に曲がったところなので、作業服を家から着て、バイクで行きます。

 

まー、会社の判断ミスとはいえ、本来受けに行くべき作業をしてない身ですから、自分的合格確率は0.001%くらいなので、どうでもいいっちゃ良いんですけど、合計3時間近くの実技試験・・・緊張で吐きそうだ。

 

 

14時32分。

試験終えて帰ってきました。

うーん、受かる可能性ですが、ゼロではないなー。厄介なことにね。(3%くらいかな)

判断試験は合ってるか間違ってるか完全にわからん嫌らしい問題でしたが、実際の調色作業の方は、一応仮にも水系・溶剤系どちらも塗板完成しましたね。溶剤系の方は、そこそこ、水系は大分薄くなっちゃったけど、基準が分からん。でも、まぁ、ほぼほぼ落ちてるから筆記の勉強は要らないな。

 

 

 

というわけで。

この資格試験、塗装技能検定とかに比べたらマイナーなせいでほとんどネット上に記録無いので、会社の勘違いで受けさせられたような素人のけんちー目線から、実技試験を振り返ってみます。

 

実技試験(判断等試験) 制限時間合計で15分

関西ペイントの研修センターでの集合時間が8時30分で、そこから15分ほどの説明の後、その同じ部屋内で先に判断等試験が行われました。

今回受けたのが全体で30人弱で、問題が6題で一テーブルずつ。それに合わせて6人ずつのグループで受験。それ以外の人は控室。

各題3分ずつなんで、3分ごとに人間の方がテーブルを移って試験していくと。

 

・実物判定

3種類の塗料の選別と4種類の溶剤の判別は、合わせて3分。臭いがマイルドかつ独特なのがエマルジョン(水系)塗料、一番きついのがラッカー、中くらいがもう一つくらいの適当な判断で。水だけは絶対当たってますw

普通は嗅いではいけない塗料とかの匂いをわざわざ嗅ぐこの試験の意味は全く分かりませんが。

 

・色の目視判定

複数の塗板からの判別は、どれも嫌らしい感じですよ。1年以上調色やってない身には、勘しか無かったです。

 

・色見本の原色混合量判定

 二枚の塗板の色を原色6色の選択肢の中から3色、多く使ってると思う順に並べます。うちの会社ではね、4色調色が基本なので、3色だけ選べと言われるとこれまた非常に難しいんですね。他の塗料会社は3色調色が基本なのか?そんなわけないよね。

 

結論。どの課題も当たってる確信は全くないw しかし、受かっても受からなくてもどうでもいいと思ってる身にはクイズみたいで面白かったです。受かろうと思って対策するのは難しいだろうなー。

 

 

実技試験(制作等作業試験) 制限時間2時間15分

 こっちが緊張感を強いられる本番の実技作業。

 ①の判断等試験が6グループあったんで、控室でスマホゲームとかしつつ待って、②の試験は別室の研究室で巨大なテーブルにマスキングテープで範囲を仕切られ6人ずつで全員同時作業。

 最初にいろいろ手順説明。質問タイムはあるが、答えられないことも多い。試験側で用意する材料は板や紙製のウェス、塗料やラッカーまで一人一人のダンボールに入れられていてそれを使うと。

 

 

自分で持っていくものに関して注意すべきなのは、混ぜ棒ですね。うちの会社が用意したのが中くらいのサイズの薬さじだったんですけど、原色の量が小さい=瓶も小さいので中くらいの薬さじなど使おうものならすぐ倒れちゃうし、倒れたら使用すべき原色なくなって失格だしで、思いっきり意味のない時間の浪費が起こっちゃいました。というか、それのせいで、水系塗料の色を完全に作ってからラッカーエナメルに移らないと支えが無いから仕方ないという、超絶な負のハンデに。

混ぜ棒はね、けんちーとスナフキン以外のほぼ全員が割りばしでした。それが大正解。なんと、溶剤塗料を洗うところすら用意してくれてなかったから、洗えもせずに持って帰って来たし。

ちなみに、割りばしでなく薬さじを押したのは生産部長だったんですけど、もうその辺からして、この試験を受けてた他の人との乖離がありますよね。

あと、原色の小瓶は素手じゃ絶対空けられないんで、皮スキとかの蓋開け器具が無いと詰みます。(貸し借りは筆記用具に至るまで失格対象)

 

 

持参する物の備考欄に保護メガネと簡易マスクがあるんですが、作業手順の方の吹き付けの項目に出てくるのは保護メガネだけなんですよね。だから、けんちーもスナフキンも溶剤マスク持ってきてなかったんですが、試験前に『マスク無いんですけど受けられますか?』と質問したら実に冷たい反応が返ってきました。

減点になるのか知らないけど、あかんならあかんと言ってくれたら帰れたんですけどねw ちなみに、実は控室のロッカーには溶剤マスク用意してたんですけど、一緒に行ったスナフキンは持ってきてないことを知ってたので、同じ条件で受けようと。

 

 

肝心の調色作業なんですが、会社の付け焼き刃特訓では少量ずつ秤で量って色を作り、それを既定の塗料→200MLの現物塗料と塗板分で300MLくらい作れって打ち合わせしてたんですが、秤なんてありません。全て、自分の感覚です。時間の無さも相まって、ガッツンガッツン大胆にいくしか無かったですね。

でね、塗板を作る前に、ペイントストレーナという紙製の濾紙で塗料を濾すんですが、それでのロスが結構多いんでね。多めに最初の塗料は作った方が良いですね。

てっきり、塗料は作り過ぎたらダメなのかと思ってましたが、途中の作業中に捨てたら失格なだけで最後作り上げた後の片づけになったらガンガンみんな捨ててましたしね。知らないことは本当に2倍くらいのハンデを背負ってるのと一緒なので、この情報が後の人の役に立つことを願います。ちなみに、エマルジョン塗料は濾すのに時間かかるので注意をば。

 

 

・課題1 ラッカーエナメル調色(吹き付け塗り) 

ラッカーエナメルの作成見本の色は、今回茶色でした。ただし、使用原色は白、紺、オーカー、赤さびで黒を使用しない、遮熱のサーモ式調色です。けんちーは、後半時間がない中でやったので、オーカーをなみなみ入れて、赤さび加えて、調整で紺色と、適当にやったらこっちの方は奇跡的にいい出来になりました。

ちなみに、吹き付けの作業台は30人弱の人数がいるにもかかわらず2台だけ。そして、一人当たりの吹き付け台使用回数は記録されていて3回までです。終盤は、かなり混むし、スプレーガンの洗浄も各自でやるので時間配分怖し。

同じ部屋に加熱器もあって、そこで焼き付ける回数は制限なしです。(エマルジョン塗料)

 

 

・課題2 エマルジョン(水系)調色(はけ2回塗り)

 水系の調色は白、黒、オーカー、グリーンで、うすーい緑色。こっちは、平凡ですね。白以外は入れ過ぎたらアウトですが。完成した後に、ペイントストレーナで濾すのに時間がかかりました。

完成した色はねー、こっちは近似(近しい色)という条件が付くかなくらいに薄めになっちゃいました。まぁ、どうせ受かってないし、やり直す時間なんてあるわけないし、上等上等。一緒に受けたスナフキンは先に終わって退席してたので、横の作業台観てみたら、流石は現役の調色作業員、けんちーよりは近かったですね。

 

 

ということで、色々な情報不足によるハンデと天性の不器用さを持ち合わせたけんちーですが、残り20分ほどを残して片付けまで終わったので抜けました。ただ、焦ってガッツンガッツン大胆に調色した結果、たまたま運よくマシな色になっただけなので、じっくりやったら時間無いかも・・・そんな制限時間です。現に半分くらいの人はけんちーが退席した時点でまだ作業やってましたしね。で、各自退席したらそのまま帰れると。

以上です。

もし、この記事読んで、これから受けに行く方で質問あったらコメントください。覚えてる範囲で答えますよー。