では・・・坊ちゃん。
アッシュが最後の舞台に選んだ場所、それは聖なる場所として女王に作らせたタワーブリッジでした。
人柱として葬られた人々の禍々しい顔が浮かび上がるタワーブリッジの頂上でシエルはセバスチャンに命令を下し、セバスチャン対アッシュの対決が始まります。
〈タワーブリッジ〉
〈イエス。マイロード。 by セバスチャン〉
ロンドン中から集められた人々の怨念を集めその力でセバスチャンを絡め取るアッシュ。流石のセバスチャンも片腕を落とされ、苦戦。調子に乗ったアッシュは、なりふり構わず腐女子の皆様を喜ばす言動を取り始めますがw
〈あなたが女である私を受け入れるつもりが無いのならば、
私はこのまま太陽として男のまま
・・・ズップリと、あなたの芯の奥深くまで貫いて差し上げる。 by アッシュ〉
一方、ロンドンの街では人々の命を無断で力に変えているアッシュを制裁すべくウィリアムをリーダーとした死神たちが怨念のアッシュへの供給を絶っていました。力の供給を絶たれ追い詰められたアッシュは、プルートゥを呼ぼうとしますが、そのプルートゥも使用人トリオによって力尽きて来ず、全方位への羽の無差別射撃を始めます。
〈アッシュへの力の供給を絶つ死神たち〉
〈来ないプルートゥ〉
シエルを庇って酷い傷を負ったセバスチャン。シエルに10秒間だけ生き延び、目を閉じていることを約束させます。
シエルが目を閉じた後、セバスチャンは真の姿を現し(視聴者には欠片だけ)、アッシュはたった10秒で無様に悲鳴を上げて八つ裂きにされました。
〈目を閉じていてください。
私は執事。主の心象を害するものを見せるわけにはいけません。
私が良いというまで・・・じっと・・・。 by セバスチャン〉
〈これで・・・本来の私をお見せできる。
無様で・・・醜悪で・・・えげつない・・・。〉
ロンドン炎上の一夜が明けて。
偽の女王の演説でとりあえず一般大衆の混乱は落ち着き、街中では地獄の一夜で生き残った人々のためにソーマとアグニがカレーパン配ってます。
ロンドンから避難していたエリザベスは遠くシエルのことを思って、青い花で指輪を作りますが川へ流れていってしまいます。
〈最終回で唯一明るい描写〉
〈蒼くて・・・シエルの指輪みたいな花だなって・・・。 by エリザベス〉
戦闘の後、夜明けのタワーブリッジで意識を失ったシエル。
目が覚めると霧に包まれた水上を行く小舟の上でした。自身のシネマティックレコードでエリザベスやマダムレッド、使用人トリオたちを思い出しながら片腕でオールを漕ぐセバスチャンと語らうシエル。
〈霧の中の小舟〉
舟行きの途中、田中さんが残した日記で父親の想いを知ったシエル。その時、小船の横を流れていくエリザベスの指輪を拾い上げたセバスチャン。最後までシエルの執事として指輪をはめようとするセバスチャンでしたが、片腕でははめられませんでした。
自ら指輪をはめ、月にかざしたシエル。両親が殺されて以来、初めてただのシエル・ファントムハイヴという人間に戻った瞬間だったのかもしれません。
〈片手ではやりづらいだろう。
最後まで完璧なる執事で居たかったのですが
・・・適わぬようです。 by セバスチャン〉
〈僕は、シエル・ファントムハイヴ。
そう、ただのシエル・ファントムハイヴだ。 by シエル〉
1つの島に上陸し、セバスチャンに抱きかかえられて『最後の場所』へ向かうシエル。
〈最後の場所へ〉
最後の『行為』をなるべく痛く無いようにしましょうと言うセバスチャンに対して、シエルは『思い切り痛いようにしてくれ』と最後の命令を下し、それに対してセバスチャンが応えたところでブラックアウトしました。
〈痛いか?〉
〈いや、思い切り痛くしてくれ。
生きていたという痛みを魂にしっかりと刻み付けてくれ。 by シエル〉
〈イエス、マイロード。〉
いやぁ、黒執事。理想的な終わり方だったんじゃないでしょうか。
前半で女(アンジェラ)として受け止めないのなら、男(アッシュ)として穴を掘ってやるぞって・・・どうなんでしょう、こういうのが腐女子の皆さんは宜しいんでしょうか?
ま、ま、それはともかく、後半のシエルとセバスチャンのやり取りは良かったですね。きっちり、下手なハッピーエンドにせずにきっちり悪魔として命を刈り取るところとか、それでいてセバスチャンのシエルに対する優しさが感じられるところとか。
斬新ですよね、この最終回。番組の後半で流れてた『Lacrimosa』の曲が欲しくなりました。
坂本真綾さんのシエルも小野大輔さんのセバスチャンも良かったし。黒執事・・・見て後悔無しでした。