けんちーのアニメ中心生活ブログ改

今年も元日朝一で。『永遠の0』鑑賞。〈ネタバレあり〉

涙見せぬように 笑顔でサヨナラを。
(サザンオールスターズが歌う主題歌、『蛍』歌詞より)




けんちー的満足度・☆☆☆☆★(4.4)




昨日、元日の朝一で観に行った永遠の0の感想をちょっとだけ書きます。


この空に、生きる。


ま、ま、けんちーが細かい感想を書く必要もないような有名作品なんでさっぱりと。
以下、ネタバレ警告。







・まず、この作品の流れは、司法試験浪人の孫が今までその存在を知らなかった特攻で亡くなった祖父・宮部久蔵のことを調べるために、戦友会の名簿を手掛かりに祖父の話を聞いていく感じになってます。

海軍一の臆病者であり、超エース級のゼロ戦ファイター



・最初の方にインタビューした人々は口をそろえて『臆病者だ。』と罵るんですが、実際に宮部の近くに居た人々からは別の側面が・・・と。


・最終的に戦場の推移の段階ごとに4人の人物からメインの話が聞けるんですが、そのうちの3人目と4人目はほぼ同じ場面をそれぞれの主観で観た状況映像で観ることになるんですよ。それがゲームとかでは稀にある『ザッピングシステム』にも似た感じで面白かったです。


・宮部が自分が乗るはずだった52式を自分の教え子の21式と交換して貰うんですが、てっきり宮部が自分でエンジンに細工して52式にトラブルが起こるようにしたのかと思ったんですが、それは流石に計算高すぎますもんね。自分が乗った時に一瞬でトラブってるのに気付いたのか。

宮部が特攻に飛び立つ前に見せたのは、
  家族のもとに帰るかのような清々しい表情。



・ま、何よりあの現ヤクザの親分(3人目の語り部)が格好良かったですな。戦時中は、宮部の腕の良さにイラついて、故意のフレンドリーファイアまで起こしたんですが、最後は特攻に向かう宮部を自分の命に代えても直援しようとしますしね。
 で、最後の最後に分かるんですが、宮部の妻が戦後、ヤクザの妾にされかけた時に、日本刀一本で守りに駆けつけ、『生きろ。』の言葉と財布だけ残して、宮部の妻と娘を逃がした謎の男がいたと。100%あのおっちゃんじゃないですか。孫が深夜に親分の屋敷に乗り込んだ時に、『坊主、その刀は血を吸ってるぜ。』と声をかけてたのはそのことですか。いや、本当、あのおっちゃんが一番格好良かったなぁ。

九死に一生の作戦なら死ぬ気で戦う。
  だが、特攻は十死零生。作戦の成功は死だ。



・ちなみに、終盤くらいから周囲の人はみんな泣いてましたね。
 普段泣きまくる、けんちーは意外にマシだったんですけど、最後の最後、孫たちに語り終えた4人目の語り部が一人立ち尽くすシーンの後、全ての総集映像ののち、宮部自身が特攻まで行くあたりで泣いちゃいましたね。ラスト前で、街を歩く孫の脇に宮部の操るゼロ戦がやって来て、敬礼して通り過ぎていくんですが、アレに関しては『おいおい、この演出はやりすぎでしょ。ひくぜ。』と思ったんですが・・・メチャクチャ格好良かったなぁw



最後にこの映画の撮影後、2013年5月に亡くなられた、名優・夏八木勲さんのご冥福をお祈りします。

素晴らしい演技でした