けんちーのアニメ中心生活ブログ改

『20世紀少年 第1章』

「終わり」が始まる。
昨日TOHOシネマズ梅田で20時から23時まで見てきました。
今更だけど、大分お金をかけたであろうかなり豪華なキャストを。


ということで、以下ネタばれ・・・することもないんですが、原作そのままなので。感想をちょろっと。














トーリー
1969年。
翌年に大阪万博開催を控え、人類が初めて月に降り立った年。日本中が輝く未来に胸をふくらませていた。
その夏、小学生のケンヂは、同級生のオッチョ、マルオ、ヨシツネ、モンチャン、ドンキー、ユキジ、フクベエといった仲間たちと原っぱに秘密基地を作った。秘密のあそびの一つ『よげんの書』には、悪の組織、世界征服、人類滅亡計画、それを阻止する正義の味方など・・・・・・空想の数々が描かれ、彼らをワクワクさせるのだった。
1997年。
ケンヂ(唐沢寿明)はロックスターになる夢を諦め、コンビニ経営をしながら、失踪した姉キリコ(黒木瞳)の赤ん坊カンナの面倒を見ていた。冴えないケンヂの日常が、お得意先一家の失踪、同級生ドンキー(生瀬勝久)の死をきっかけに、にわかに騒がしくなってくる。
巷では「ともだち」と呼ばれる教祖と彼が率いる謎の教団が出現。世界各地での致死の感染症の発生、羽田空港の爆破といくつもの事件が起こり出した。

「ともだち」登場


そして、その事件が、かつて子供の頃作った「よげんの書」とそっくりなのが分かり、ケンヂたちは驚愕する。
同じく1997年。
事件は「ともだち」の仕業なのか?「ともだち」は本当に世界を滅ぼそうとしているのか?「ともだち」の正体は原っぱで一緒に遊んだ仲間の誰かなのか?
一方、未来を予見するホームレスの老人・神様(中村嘉葎雄)は、ケンヂが人類滅亡に関係すると言い放つ。
「よげんの書」に記した数々の事件が現実のものになっていく中、ケンヂたちは計画を阻止するために立ち上がった。

このマークを俺たちの手に取り戻そう


しかし逆に「ともだち」によって、ケンヂたちはそれらの事件を起こしたテロリストの汚名を着せられてしまう。
そして、2000年12月31日。
「よげんの書」に書かれた人類が滅亡する『その日』
「ズーンズーンとおそろしい地なりとともに、ついにそのきょだいなかげは、東京にすがたをあらわしました。原子りょくきょだいロボット!!さいきんをばらまきながらはかいのかぎりをつくす!!
はたして『21世紀』はくるのでしょうか!!東京の・・・、せかいのうんめいやいかに!!」

(公式サイトより)


なんていうか、公式サイトのストーリー解説で物語の6割・7割くらいネタばれしてるんで、あとは細々した感想を箇条書きで。


・まず映画の最初のカットが海ほたる刑務所の独房で漫画家の角田が正面の独房(オッチョの房)に向かって自分の待遇を愚痴るシーンから始まり、その語りから本編へ入っていくんですが、これはなかなか良い入り方ですなぁ。ただし、これがどういう状況か原作を読んでるから『面白いな』と思うわけで全く予備知識の無い人には何のことか分からないだろうなと思いました。
・ケンヂ役の唐沢寿明。最初は主人公だけキャラ違うんじゃないかと思ってたんですが・・・2時間半も見てりゃあハマッテるなぁと思うようになりますねw
・ユキジ役の常盤貴子。1章唯一のヒロインですな。ここにしっかり綺麗どころを持ってきてたんで映画が映えました。原作のユキジより美人じゃないでしょうか。
・キャストは皆可能な限りイメージの合う役者さんを選んでるんですが、一番だと思ったのは少年時代のマー坊・ヤン坊。よくあれだけイメージ通りの子役を連れてきたなぁって感じでした。ちなみに、大人になった2人は佐野史郎×2。こっちも笑いましたが。
・初期でありながら最も「ともだち」の正体に近付いた伝説の刑事・チョーさん。親しい同僚であるはずのヤマさんに細菌兵器で殺されるシーンはもちろんあったんですが、仕方ないとはいえそのやりとりやチョーさんの捜査過程は大幅に短縮されてました。あのシーン、好きだからもうちょい時間とってくれると嬉しかったです。
・オッチョ役の豊川悦司。これは、かなり格好良かったです。そりゃ、ほとんどが一般人のケンヂ一派中唯一の超武闘派なんですからそうじゃなきゃ困りますが、このオッチョがバッチリキマってることが今作にかなりプラスじゃなかったかなぁと思います。
・何気ないことなんですが、「ともだち」を称えるテレビのコメンテーター役は、デーブ・スペクターに宮崎哲弥。こういうリアルにコメンテーターやってる人を登場させるのは新鮮でした。
・終盤の目玉・ロボット。かなり製作に金をかけたと会見で言ってただけあって大したもんでした。漫画じゃよく理解してなかった構造も実写で動く絵としてみるとよく分かりました。最後の爆発も全てを飲み込む轟音の後の、一切音を消した静寂演出で映画館全体がホントに無音になって一瞬耳鳴りを感じるほどで良かったし。

ビルの街にガオーーー!!


・迫りくるロボットを前にしたケンヂたちの後姿。重要な意味を持つ写真ですな。

この1枚の写真と供に20世紀は終わる


・なんと言っても、EDの前半かつ劇中の盛り上げシーンで使われていたT・レックスの「20th Century Boy」が最高ですね。是非、うちのiPodに入れたいと思いました。
・EDの後半に使われた曲。それはケンヂが12月31日の夜、『2000年 血のおおみそか』出撃前にケンヂが作曲しカンナに遺した『ボブ・レノン』でした。

20世紀最後の夜、2人の若者(オリエンタルラジオ)
       しかいない商店街で最後の1曲を弾き終えたケンヂ


これまた、原作を割りと最近読んだ人にはちょっと感動の演出だったけど、初めて20世紀少年を知った人には意味不明だったでしょうね。思いは篭ってるけど、曲的には気の抜けた感じだし。


地球の上に夜が来る♪ 僕は今、家路を急いでる♪ (ボブ・レノン)


・ED後、監獄のオッチョの語りから入った現在のカンナの様子。演出は上々ですが、やっぱりあのカンナは・・・。この次の第2章は100%カンナ中心の話なのに・・・あのカンナは・・・。悔やまれますなぁ。
んー。




ってことで、個人的な感想としてはまあなかなか良かったんじゃないかなぁと思いました。可能な限り2時間半という限られた時間の中で、原作を忠実に実写化する・・・と。ただし、どうしても、複線を張りまくったり全ての主要エピソードをゆとりをもって埋め込むには2時間半は短すぎる。初めて見た人が、内容の大半を理解しまた次を見に行こうと思ってくれるかどうかはかなり疑問です。


多分、けんちーとしては来年1月に公開の第2章も見に行くと思います。カンナは・・・まぁ、ああですが、チラッと予告編で写ってたもう一人のヒロイン・小泉役の人は割りと綺麗だったような気がしますし。結論として、月曜の23時まで映画館で過ごしただけの価値はありました。普通に面白かったです。


20th Century Boy: Ultimate Collection (Dig)

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