十年先の未来へ飛べるロケットに乗って♪
ということで、遅ればせながら(いつものこと)オカルト学院の最終話の感想を。
予想以上に良い作品だったなぁ。
〈あ、ラストカットは美風が天使Ver.になってる。
あっ、違うな。輪っかがあるのは最終的に死んじゃった組か。〉
前話で教頭が命と引き換えに遺した悪魔封印の呪文で『ノストラダムスの鍵』だった美風を消滅させたマヤと文明。これで、宇宙人によって滅亡させられる人類という未来を変えることが出来ました。
・・・と、思われたんですが、2012年の世界は滅亡したまま。実は、ノストラダムスの鍵は、絶望の未来を変えるために送り込まれた文明自身だったんですね。
正確に言うと、マヤのはからいで終業式(7月21日・宇宙人が襲来した日)に講演で招いた幼いころの文明と大人になった文明が出会うことによって、情報の奔流か何かが起きて、時空の歪みが生じたと。
〈装置に反応した《鍵》は美風じゃなくて、一緒に写ってた文明だったと〉
そのことは、事前に未来のレジスタンスの一人の提唱で分かったので、講演を取り下げたんですけど・・・幼いころの文明が初めて見せた母親からの自立。それが皮肉にも、未来に戻る寸前だった大人文明と黙って学園に入り込んでた少年文明との邂逅を生んじゃいました。
〈待て、行くな!
学長命令は打ち止めのはずだぞ。 by 文明
行くな・・・行かないでよ。 by マヤ〉
ついに時空の歪みから姿を現す宇宙生物たち。絶望の光景の下、文明は自身で初めて行動を起こした幼いころの自分に優しく微笑んで声をかけます。
〈ついに奴らが来襲〉
〈一人で来たのか?自分の脚で?
そうか・・・それで良い。
これからも、自分の脚で歩め。 by 文明〉
かっけーな。文明。今まで全く無かった主人公だと思うけど、ここは良いなぁw
次々に降りてくる宇宙生物を見て、マヤは文明に『逃げよう』と声をかけますが、少年文明からスプーン(と超能力)を受け取った文明は真っ直ぐに宇宙生物群の方へダッシュ。
〈歴史が変わるのは・・・ここからだ!!! by 文明〉
激闘の末、最後は文明が全霊の力を込めたスプーン曲げで全ての宇宙生物群を破壊し、時空の歪みも修復。そして、マヤと少年文明を残して、文明も消えていきました。
〈立ちなさい。自分の脚で。 by マヤ〉
そして、2012年。
次々に司令室から飛び出していく部下たちを見送った後、最後に司令官・神代純一郎(学長)その人が司令室から出て・・・。
目の前に広がったのは平和な浅草・伝法院通りの光景。先に出たはずの部下たちの姿はなく、振り向けば今まさに自分が出てきた基地は普通の喫茶店に変わり・・・。
〈もう1つの未来〉
そこにかかってくる、平和な世界での10年間を歩んできた娘・マヤからの電話。『今晩、一緒にご飯食べよう。』と『ふみあき(文明)も時間が空いてるから。』と。様々な想いをかみ締めて、その電話に応える学長。
〈よかったぁ。
今夜はふみあきも早いって言ってたから、
一緒にご飯を食べましょう。 by マヤ〉
〈ああ・・・そうだね。
すぐに帰るよ、今すぐにね。 by 学長〉
家路へ着く学長の姿から2012年に既に完成しているスカイツリーを煽って、カメラは上空へ。EDが流れると。
〈完成したスカイツリー〉
ED後は、内田家の食卓。テーブルの上には三膳のカレーライス。最後のカットは輝くスプーンでした。
〈まっがーれ!!〉
いや、凄く良い作品じゃなかったですか・・・世紀末オカルト学院。
まぁ、夏にサマーウォーズ聖地巡礼のついでとはいえ、enokinさんにせがんで、遠路はるばる長野市松代の町まで巡礼に行ったんですから思い入れがあるのは当たり前ですけども。
正直、今回の最終回以外、文明に一切格好良いシーン無かったし、マヤが惚れる理由もけんちーには見当が付かないんですが、それでも・・・最終回の文明は格好良かったし!!
最後の平和になった2012年の学長のリアクション、これが非常に渋くて良かったですよね。ジーンと来ました。
そして、ひきのスカイツリー・・・まさに平和な2012年の象徴ですよ。これが今の時節として凄く効いてます。使い方が超上手い♪
いやぁ、満足しました。今期はいろいろオカルト系のアニメが多くてその1つとして見てたんですが、一番良かったでしょ。
宣言します。今年の冬フェス旅行(来年のワンフェスかもしれないけど)では、絶対にこのラストシーンの伝法院通りへ巡礼に行きますよ。
出来れば、学長が出てきた喫茶店でお茶できれば◎。 以上!!