けんちーのアニメ中心生活ブログ改

想いは確かに受け継がれた。『ARIA The CREPUSCOLO』鑑賞。〈ネタバレ感想あり〉(金曜日、雨時々曇り)

あのね、アリスちゃん、あなたに謝らなくちゃいけないことがあるの。

(このサブタイトルは落ち着いたら変えます。ネタバレ注意の観点から。)

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 〈ARIAだけはどれだけ期待して行っても裏切られない

 

けんちー的満足度・☆☆☆☆☆彡(5.0 OVER)

 

 ということで、ARIA第1期放送開始15周年劇場版。感想をジャンジャンバリバリ(おっさん)書いていきたいと思います。

他の映画ならね、個人的に本当に思ったことを書き、なおかつなるべく公平に評価したいと思ってるんですが、ARIAに関しては15年前から永遠に順位不動の個人的殿堂入りNo.1作品だと普段から公言してるんで、主観入りまくり&感情入り過ぎて気持ち悪い感想になっちゃうことをお許しください。

 

そして、同じARIAファンであるならば、今回のこの☆5評価は決して、お飾りで付けたわけじゃないと思ってくれるはず。

 〈5年前の感想記事

 

 〈昨夜、公開初日前日に書き殴った振り返り記事

 

さ、では、内容も主観的感想も書き殴っていくので、5年前と同じこの画像で。

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まだ観てないARIAファンは閲覧禁止!!〉 

 

でも、思いのたけをぶつけたので、観終わったら戻ってきてほしい!!

 

 

 

 

 

まずは、ストーリーを追って。

オレンジぷらねっとでアリスの一番弟子であるアーニャ。アーニャは最近、アリスとアテナが全然会っていないこと、そして、どうやらアリスの方がアテナを避けているのではないかと、親友のアイとあずさに相談。そして、また先輩たちへのサプライズも兼ねたパーティが出来ないかと考えます。

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でっかいダメ丸状態のアリス

 

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先輩たちの為に奔走するアーニャもすっかりARIAの一員に。

  さいころ、アテナとアリスに影響されていたことも判明。(漫画でも)

 

 

・時期的に、招待状を出して後輩たちが屋形船でもてなすレデントーレが良いかとも思われたんですが、その日は鬼の藍華の企画した支店でのイベントで後輩3人組全員借りだされることが決定してたので(他社なのにw)、今年は無しと。

 というか、アカツキ、レデントーレが無いと知って心底ガッカリしてましたけど、それより間違いなく灯里がプリマになってからほぼ毎日ARIAカンパニーを覗きに来てるでしょ。二人でのお茶も凄く自然だし。アカツキにだったら、灯里をあげます。

次の映画の最後で告白してもいいよ!!

 

 

・そんなある日のお風呂上り、アテナがアリスにしていたのと同じように、アーニャの髪の手入れをしていたアリスは、自分がアテナ先輩がしてくれたように、アーニャにとっての立派な先輩になれて無いんじゃないかと思い悩み、それ故、アテナに会うのも怖がっていると明かし、かつてアテナがしてくれた魔女ベファーナのイベント(クリスマス)の夜を思い出します。

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ふてくされたアリスの出した願いは『シャボンの国のお姫さま』

 

 しかし、ベファーナのイベントはアニメでやってなかったんですね。3期・・・しかも2期は2クールみっちりとアニメ化してるのに、まだ実はアニメ化してないエピソードを残してるのが憎いですね。

 ちなみに、けんちーは、ふてくされたアリスが割れないシャボン玉をベッドに押し付けてるときの『ほんとに割れない・・・』という吹き出しも無しの台詞が実は好きだったりします。(映画では無かったけど)

 

 

・迎えたレデントーレの夜。

 一日働き終えた後輩3人組を労う藍華。そこに、灯里と、そして、同じく後輩3人組の奔走を見てたアリシアと晃が合流。先輩二人は後輩たちに心配をかけまくってるオレンジぷらねっとの二人について、アテナが初めてアリスを同室に迎えることになった時のことを思い出します。

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大体いつも心配をかけるオレンジぷらねっと

 

 入社当時から天才的な操舵の技術はあるもののコミュニケーション能力にすごく難ありだったアリス、そして、同じくカンツォーネだけに天賦の才を突出させた『歪な才能』を持つアテナ。

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これからよろしくね、アリスちゃん

 

 当時から三大妖精と呼ばれていたアテナに自分の気持ちは分からないとつっぱねるアリスでしたが、そんなアリスにアテナは『ゆっくり行きましょう』と語りかけます。

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私達 どこか似ているのかも・・・ね

 

 

・さて、ここからが終盤・・・に入る前に、映画でちょいちょい、トラゲットの3人組が出てきます。オレンジぷらねっとの杏とアトラ、そして姫屋のあゆみね。

 『NATURAL』の時点では片手袋(シングル)から昇格できなくて、トラゲットの渡し船業務を務めていた杏とアトラもパンフレットのキャラ紹介ではきっちりプリマになっていました。そして、本人が言ってた通りトラゲットが大好きなあゆみはそのままですけど、3人の関係は良いままと。

 あとここにARIAでは珍しいちょっと意地悪なうわさ好きのオレンジぷらねっとのキャラ・アザミも映画・漫画両方に登場するんですけど、そのアザミもパンフレットの書下ろし『AQUARIA Ⅱ』のバージョンのラストではきっちり協力してますね。

 

 

 

さて、本当に終盤です。

・レデントーレの夜。後輩たちの頑張りを見ていたアリシアと晃は、初リサイタル後のアテナの元に、アリスが会いに来るよう招待状を渡していました。

 そして、二人きりの舞台の上で、アテナはアリスに『どうしても謝らなくてはいけないことがある』と告げて、歴史上に残るアリスの飛び級昇格試験の日のことを振り返ります。

 

 ここからちょっと、いや、かなりくどくて長い主観感想が入りますがご了承ください。

 ここまで触れてこなかったけど、どうしてもARIAに関して触れざるを得ないこととして、元祖アテナ・グローリィ役を演じてらした声の故・川上とも子さんと歌の故・河井英里さんのことがあるじゃないですか。

 5年前の『AVVENILE』でも、確かに、あのクライマックスのあの場に、亡くなったお二方も含めて全員が揃っていたんです。それは間違いない。

 でも、蒼のカーテンコール第2幕、少なくても今作含めて3本あるであろう『ARIA』の集大成に向けて、川上とも子さんを受け継いでくれる方を探さなきゃいけない。そして、熱いARIAファンの重すぎる期待を背負ってくれたのは、佐藤利奈さんと。

 いろんなメディアで今回の覚悟を語ってくれてる佐藤利奈さんですけど、映画観てね、本当に川上とも子さん演じるアテナさん』に、これ以上はこの世の誰であっても出来ないと思えるほど近付けてくれていました。

 最初に佐藤利奈さんの配役を聞いたときは、『佐藤利奈さんなら許せる』とブログに書きはしましたけど、それでも、ネギ先生とか美琴とかのキャラでの、優しいながらも感じる凛々しさの部分は出るだろうなというのが片隅にあったんですよ。でも、本当に、努力してくれたんだと思える、その凛々しさを敢えて消して、その分優しさに全フリみたいなその感じ。パーフェクトでございました。

 

 

 ちょっとストーリーに軌道を戻しまして、アテナさんの回想はまさにARIA The ORIGINATION』第9話『その オレンジの風につつまれて・・・』アテナさんサイドともいえる内容になっております。

 ゴンドラ協会とオレンジぷらねっと上層部から、全てを託され、機密事項故にアリシアと晃にさえも話せなかった飛び級昇格の悩みから始まって。

 

 けんちーはね、全キャラが好きなARIAの中でヒロインの灯里と並ぶくらいにアリスが好きで(ちなみに3位はアカツキ)、それ故にこの第9話なんてのはセリフも大体覚えるほど観てるんですね。(狂気)

 

 そんな神回の中で、後付けじゃなく特に印象に残ってたのが、水上エレベータで登っていく途中、この回中、唯一アテナが厳しい表情を見せたカットだったんですよ。

 そして、この映画のメインテーマの集大成ともいえるのが、このカットのこの一瞬、アテナからアリスに告げられた、

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『アリスちゃんの謳(うた)をアリスちゃん自身が好きになってあげられなくて、他の誰が好きになってくれるというの』

  という台詞だったと思うんですよ。

 自分と同じ『歪な才』を持って入社してきた似た者同士のアリス。かつて出会ったころに『ゆっくり行きましょう』と自分が声をかけたアリス。そんなアリスがやっとミドルスクールを卒業した。

 かつての自分がアリシアや晃と過ごしたような、ともに練習に専念できる時間を跳ばしてしまうことなく、ゆるやかに過ごさせてあげたい・・・でも、一方でこの試験に合格を出すのならば、この水上エレベーターで唯一カンツォーネについて弱音を漏らしたアリスには甘い言葉で応援してあげたい・・・。

 そんな、溢れかえるようなアテナさんの心を全てのけてでも、天から与えられた『謳』という存在に関してだけは、自分の心を一切偽ることができない・・・その思いが込められた一言。そして、それをアリスは、全て真っすぐに受け止め切って、完全なる『黄昏の姫君(オレンジ・プリンセス)』の姿を示してくれたと。

 

 

 また主観です。

 けんちーが『ORIGINATION』第9話で特に印象に残ってたこのアテナさんのカットね、今日まだ一回しか観ていない時点での記憶によると、『映画では挟まっていない』んですよね。

 何分、まだ一回しか観てない状態での記憶なので熱弁ふるっておいて勘違いだったらあとで赤面しながら謝罪しますけど、これってつまり、映画は本当にアテナさんサイドから見たオレンジの風の情景であり、そこにはアリスが見たであろうアテナさんのあの真剣な表情は流す必要が無かったということだと自分では勝手に思いました。

 

 で、それはすなわち、『ORIGINATION』第9話を収録した13年前の故・川上とも子さん演じるアテナさんがずっと抱えてきた想いが、この『CREPUSCOLO』で13年後に佐藤利奈さん演じるアテナさんに受け継がれ、それが、どちらとも共演された広橋涼さん演じるアリスに、13年の時を経て伝えられた。

 そんな風に解釈して、今回のエンドロールでは、出なかった川上とも子さんの名前(本当にまだ一回しか見てなくてしかもEDの映像も必死に観なければいけなかったから勘違いかも)を思って、エンディングまで泣きじゃくってましたとさ。

 

 

長々と書きましたが、今回の映画の感想はこんな感じでございます。

やっぱり、ARIAを永遠のNo.1作品に定めた自分の判断は間違っていないと、期待して行っても全く裏切られない映画2作を経て思いました。

 ちなみに、今回、ラストで流された河井英里さんと広橋涼さん二人のバージョンによる『コッコロ』と『バルカローレの他、BGMやドラマCDまでiPodにはきっちり入ってるので、個人的にARIAは全く色あせてません。

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パンフレットの『AQUARIA Ⅱ』では結構違う流れのラストになります

 

 

さて、次のメインは、姫屋組。みんな、しっかりものの姫屋組だけど、きっと泣かせてくれます。公開はいつですかね。

 

(翌日追記)

ちょっと、勘違いしてたんですけど、次の映画で蒼のカーテンコールは最終幕なんですね。確かに前作はARIAカンパニーメインだったのは、そうですもんね。

姫屋で終わりか・・・うん、どうなるんでしょうね。

終わりか・・・終わりか・・・2幕を見終わったばかりですけど、またドキドキを感じつつ、日常業務に戻っていきます。